診療内容

生活習慣病

脂質代謝異常症

健康診断などでLDL、HDL、中性脂肪値の異常を指摘された場合、脂質代謝異常症の可能性があります。問診、身体所見、病歴、家族歴など詳細な診察所見と血液検査を総合的に判断し治療の必要性を検討します。なんといっても冠動脈疾患の既往のある方はLDL値を低くする(管理目標値 LDL 100mg/dl以下)ことで再発リスクを低下させることができるといわれています。冠動脈疾患のない方は、それぞれのリスクを評価しそれぞれに目標値を設定していきます。脂質異常症の治療目標は動脈硬化の進行を予防することです。動脈硬化が進行すると冠動脈疾患、脳卒中、慢性腎臓病などの原因となります。

食事と血清コレステロール値の関係は?

近年、食事からのコレステロール接種量と血清コレステロール値には関連はないとする研究結果が発表されており、2015年厚生労働省もコレステロール摂取上限値を撤廃しました。これは、血清コレステロール値は体質的要素が大きく影響するため個人差が激しく正確な摂取制限値を示すことができないということです。したがって高LDLコレステロール血症を示す方において摂取制限が全く必要ないということではありません。

脂肪酸バランスに注意して!

動物性脂肪に多く含まれる飽和脂肪酸は過剰になるとLDLを上昇させHDLを低下させます。動脈硬化の原因として脂肪酸バランスの乱れが注目されています。なかでもトランス脂肪酸とよばれる工業的につくられた油による健康への影響が問題視されています。
トランス脂肪酸が多く含まれる加工食品、菓子類、ファーストフードの過剰摂取に気を付けましょう。そして血管をきれいにしてくれるオリーブ油、青魚、ごま油などの不飽和脂肪酸を積極的に摂りましょう。(摂りすぎはカロリーオーバーですから気を付けてください)

血管年齢を測定しよう!

当院の血圧脈波検査装置バセラでは、「動脈の硬さの指標 CAVI(キャビィ)」と「狭窄・閉塞の判断指標 ABI(エービーアイ)」の2つの指標を同時測定することが可能です。なかでもCAVIは、近年血圧に依存されない動脈硬化指標として、その有用性が注目されています。CAVIの数値を動脈硬化の危険因子を持たない人たちの平均値と比べることで、いわゆる「血管年齢」を評価する事ができます。

CAVI(Cardio Ankle Vascular Index:キャビィ)
⇒ 血管の硬さを表します

ABI(Ankle Brachial Pressure Inde:エービーアイ)
⇒ 四肢の血管(動脈)のつまり具合を表します。

動脈硬化性疾患のスクリーニング、早期発見が可能です。

血中脂肪酸分画測定で食生活を見直そう!

多価不飽和脂肪酸(n-3系脂肪酸、n-6系脂肪酸)は私たちの体になくてはならない栄養素です。体の中で合成することができず食事を通じて摂取しないと種々の欠乏症を起こします。n-3系脂肪酸とn-6系脂肪酸の比率は食事のバランスに依存しています。このバランスの乱れが心血管系疾患と発症と関連していることが最近わかってきました。n-3系脂肪酸とn-6系脂肪酸の比率はエイコサペンタエン酸(EPA)とアラキドン酸(AA)の血中濃度の比であるEPA/AA比で表すことができます。近年、魚類摂取量が低下し日本人のEPA/AA比の低下が目立ちます。健康で過ごすためにはEPA/AA比は0.6以上が望ましいとされています。ぜひ一度測定してみましょう。

禁煙にチャレンジ!

「もうそろそろ禁煙しなきゃ」と考えている人は多いはず。気持ちはあるけど一歩が踏み込めない方、禁煙のつらさが不安な方、ずっとやめられるのか心配な方、長年つきあった友人(タバコ)と別れるのが辛い方、そもそも本当にタバコをやめる必要があるのか?など様々なおもいがあることでしょう。タバコがやめられない方は決して意志の弱い方ではありません。今抱いている素直な気持ちをおきかせください。私たちと一緒に禁煙について考えてみませんか。

高血圧症

高血圧症は、日本では約4000万人が罹患していると推測されています。生活習慣病の中で最も頻度の高い疾患です。当院でも高血圧症の患者さんは多く来院されます。生活習慣改善、薬物療法など個々のケースに合わせた治療及び管理目標を設定することにより、患者さんが主体的に血圧管理できるようにサポートさせていただきます。近年、高血圧症の診療において診察室外での血圧測定の重要性が注目されています。日常生活での血圧を把握させて頂くために当院では御自宅での血圧測定をお勧めします。

早朝高血圧とは?

明確な定義はありませんが、早朝の血圧が135/85mmHg以上で早朝高血圧症といわれます。夜間就寝中からずっと血圧が高いタイプの方と朝方に急に血圧が上がるサージタイプがあります。早朝高血圧は脳卒中や心筋梗塞のリスクが高く注意が必要です。早朝高血圧の有無をみるためにも家庭での血圧測定が重要です。

仮面高血圧とは?

病院で血圧測定しても140/90mmHg未満であるのに、家庭で測定すると高血圧(135/85mmHg以上)である場合を仮面高血圧といいます。高血圧症患者の10%~25%程度の方が仮面高血圧といわれています。診察室では発見されにくいため管理、治療の機会を逃してしまう恐れがあります。無治療であればやはり心血管疾患発症につながります。早期発見のためにも是非、家庭での血圧測定の習慣を身につけましょう。

塩分はどれくらい摂っていいの?

食塩を摂りすぎると水分が血管に引き込まれ循環血液量が増えます。したがって血圧が高くなります。血圧が正常な方でも食塩を摂りすぎると血圧は高くなりますが高血圧症の方はさらに高くなりやすいです(食塩感受性には個人差があります)。これは世界中の多くの民族において疫学調査からいえることだそうです。現在、厚生労働省が推奨する食塩摂取量は男性8g未満、女性7g未満です(日本人の食事摂取基準2015年版より)。しかし実際にはこれよりもかなり多く食塩を摂取しています。加工食品、ファーストフードの摂取量が増えたことの影響は大きいでしょう。高血圧症患者さんの目標摂取量は1日6g未満です(日本高血圧学会より)。現実の食生活においては厳しい基準におもえますが、海外のガイドラインでも塩分制限はほぼ6g以下です。元来、日本食の栄養バランスにおいて脂質は控えめですが塩分は気をつけなければいけない点が多いですね。自分の健康、家族の健康のために、毎日の食事と塩分について一度振り返ってみるのはいかがでしょうか。

呼吸器内科

スパイロメトリー検査及び肺年齢を測定しよう!

肺年齢とは1秒間に吐ける息の量から、標準の人と比べてどの程度の呼吸機能があるかを確認できる目安です。1秒量の標準値は年齢、性別、身長によって異なります。自分の肺年齢を知ることにより、健康維持や呼吸器疾患の早期発見にご活用ください。

胸部レントゲン検査のみでは呼吸器疾患の早期発見は困難です

胸部レントゲン検査のみでは呼吸器疾患の早期発見は困難なことが多く、息切れが続く場合などスパイロメトリー検査を受けることをお勧めします。

実年齢との差を自覚することで早期治療への意識を高めます。

肺年齢が実年齢以上の方は肺疾患が潜んでいることもあります。場合によっては胸部CT検査などもお勧めしています(胸部CT検査は連携医療機関に紹介させていただいております)。

気管支喘息(ぜんそく)
ぜんそくとは?

ぜんそく(喘息)は、気管支に炎症が起こり、さまざまな刺激に敏感になり、空気の通りみちが狭くなる病気です。小児の5~7%、大人では3~5%が罹っています。高齢になって初めてぜんそくになるかたもおられます。

どんな症状?
基本的な症状
  • 咳が出る
  • 呼吸が苦しい
  • 息を吐くときゼーゼーヒューヒュー鳴る
見逃しやすい症状
  • かぜをひきやすく咳が長びく
  • 夜、咳で目覚める
  • ちょっとした刺激で咳き込む

このような症状がある場合、ぜんそくである可能性があります。
ぜひ御相談ください。

診断と検査はどのようにするの?

ぜんそくと診断するためには症状、身体所見、病歴、家族歴などの問診が重要です。さらに血液検査、放射線検査、肺機能検査、喀痰検査、呼気NO検査、呼吸抵抗検査など様々は検査を用いて総合的に判断します。(当院では喀痰検査は実施しておりません)

呼気NO検査とは?

当院では一酸化窒素分析装置(NIOX MINO)を用いて好酸球性炎症のバイオマーカとして呼気中に含まれる一酸化窒素の濃度(FeNO)を測定します。
ハンドヘルドタイプの検査器です。

呼吸抵抗はどのように測定するの?

当院ではMostGraph-02を用いてオシレーション法により呼吸抵抗、呼吸リアクタンスを連続的に測定します。安静換気で測定できるため短時間で測定でき簡単な検査です。測定結果は3Dカラーグラフィック表示が可能です。

ぜんそくの治療は?

ぜんそくを治療するためにはぜんそくという病気をよく知っていただく必要があります。治療の必要性を理解したうえで適切な治療を継続することが上手にぜんそくをコントロールするひけつです。喘息の誘因が明らかな場合、その原因を回避することが基本となります。ストレス、肥満、喫煙など生活習慣の改善が治療に繋がることもあります。冬場などはウイルス感染症など気道感染が喘息を誘発することも多く注意が必要です。現在、喘息の薬物治療は毎日規則的に使用するコントローラとよばれる長期管理薬と発作が起きた時に使用する発作治療薬の2種類から成り立っています。内服薬、吸入薬、貼付薬など多くの薬剤があります。中でも吸入ステロイド剤は治療薬の中心的役割を果たしています。現在、多くの優れた吸入薬が登場しぜんそく治療に使用できます。それぞれに特徴があり患者さん個々において最も適した吸入薬を選択することが大事です。また吸入器の操作の仕方もしっかりと覚えて確実に吸入することを心掛けなければなりません。当院では発作時の対応、日常生活での注意点なども含めた細かな指導をすることで、ぜんそく患者さんの抱く不安を少しでも解消すべく全力でサポートさせていただきます。

COPD(慢性閉塞性肺疾患)
COPDとは?

タバコ煙などの有害物質を長期間吸入することで生じた肺の炎症性疾患であり喫煙習慣のある中高年に発症することが多い病気です。

症状は?

せき、たん、そして階段や坂道を登った時の息切れが特徴です。ありふれた症状から始まるので見逃がされてしまうこともあります。

診断は?

喫煙習慣があり風邪でもないのにせき、たんが増える方、あるいは労作時の息切れが目立ってきた方は早めに受診されることをお勧めします。問診、胸部レントゲン、血液検査などの基本的検査に加えてスパイロメトリーと呼ばれる肺機能検査をすることで診断することができます。

治療は?

やはり禁煙が第一です。そして薬物治療、呼吸リハビリテーション(腹式呼吸、口すぼめ呼吸、呼吸筋ストレッチなど)などで症状の改善、病気の進行をやわらげます。

薬物療法では吸入抗コリン薬、β2刺激薬、吸入ステロイド薬などを症状や肺機能に合わせて使用します。COPDは適切な治療を受ければ症状は改善し、今より快適な毎日をすごせる可能性もあります。気になる方は早めに当院に御相談ください。

慢性咳嗽
マイコプラズマってなんですか?
肺炎(細菌性肺炎)
肺炎(細菌性肺炎)とは?

ここでは主に細菌の感染によっておこる肺炎について説明します。原因の多くは、口や鼻の奥、のどなどにいる「一般細菌」で、この他には他の保菌者(動物のこともある)や環境中の病原体を空気と共に吸い込んで起こします。

症状は?

症状は、せきやたん、発熱が見られることが多く悪化すると呼吸数が増加し呼吸が苦しくなります。

高齢者での注意点は?

高齢者に多い誤嚥による肺炎などではこれらの症状がはっきりしないこともあるので注意が必要です。食欲低下、不活発、会話をしないなども肺炎を疑う症状です。

診断と治療は?

風邪症状が長引き色の濃いたんとせきが増え熱発も持続する場合、肺炎を疑います。血液検査、胸部レントゲン検査、喀痰検査などが必要ですのですぐに受診しましょう。肺炎の治療には抗生剤が必要です。適切な種類と十分な投与量で治療します。

しかし虚弱な高齢者や免疫力の低下している方、あるいはもともと肺疾患を抱えている方は入院して治療したほうがよいケースが多いです。そのような場合は連携医療機関を御紹介させていただきます。

アレルギー科

アレルゲンコンポーネント検査を活用しよう!

花粉、食物などのアレルギー検査では原因となる抗原に対する特異的IgE抗体を測定することが診断の補助として行われています。従来の特異的IgE抗体の多くは花粉や食物などアレルゲン原料から抽出した様々な蛋白質(=粗抽出アレルゲンといいます)に対するIgEを測定していました。粗抽出アレルゲンに対する抗体測定のみでは診断精度に欠ける場合があります。粗抽出アレルゲンの中には複数のアレルゲンコンポーネントが含まれており、個々のアレルゲンコンポーネントに対する特異IgEを測定する検査をアレルゲンコンポーネント検査といい、その有用性が注目されています。現在、表に示したものが保険適用となっており測定可能です。

原因となる食品などアレルゲンコンポーネント特異的IgE
タマゴオボムコイド
小麦ω-5グリアジン
牛乳カゼイン、α-ラクトアルブミン、β-ラクトグロブリン
ピーナッツArah2
豆乳Glym4
ラテックスHevb6
アレルギー性鼻炎(主にスギ花粉による)

スギ花粉が原因で鼻水、くしゃみ、鼻づまりで悩まされている方は年々増加しています。毎年、つらい症状で悩まされている方にとっては春の花粉シーズンは憂鬱ですね。体調管理、花粉暴露対策、薬物療法など組み合わせて克服しましょう。
当院では花粉本格飛散前の早期治療をお勧めしています。
また、鼻炎薬、数種類を組み合わせて使用することも効果的な場合があります。
鼻噴霧薬の鼻サイクルを利用した効果的な使用法なども説明させていただきます。
最近では舌下免疫療法で根本的治療をされる方も増えてきています。

~当院が考える花粉症診療の課題は以下の通りです~
ポイント1 早期治療の効果、抗ヒスタミン剤のインアバースアゴニストとしての役割
ポイント2 内服薬、鼻噴霧薬など多剤の組み合わせの利点
ポイント3 花粉防御の重要性
ポイント4 免疫療法への期待
ポイント5 就学児の学習への影響

生活スタイル、学校、職場環境など患者さんごとに抱える問題点は様々です。最善の策を患者様とともに考えいきます。

口腔アレルギー症候群
小児喘息
おとなの喘息とどうちがうの?

こどもの呼吸器系はおとなと違い未発達です。気道径が狭くおとなと比べてわずかな刺激でも収縮しやすいという特徴があります。呼吸機能にも余裕がなく感染症にもかかりやすいため風邪をひくたびに喘息でなくても喘息のような症状をひきおこす子も少なくありません。したがって小児ぜんそくの診断は難しく、お子さんの経過をみていくなかで慎重に診断されるべきです。

どんな症状がでますか?

咳、喘鳴、息苦しさなど典型的な症状がそろわないこともあり注意が必要です。また自分の症状をうまく伝えられない子もいるため保護者の方はよく観察してください。
ぜんそく症状による夜間の不眠、不眠による日中の眠気、あるいは体育の授業の後など運動後の咳込みや呼吸困難感の有無など注意を払ってください。喘息のある子は治療が不十分だと学校生活も不活発になることがあります。

診断と治療は?

喘息の診断にはなんといっても問診が重要です。日中の受診時には症状のない子が多く夜間、早朝あるいは学校、保育園での状況などお子さんの様子をお聞かせください。今までのお子さんのアレルギー歴、両親のアレルギー歴なども参考になります。また血液検査、胸部レントゲン検査、呼気NO、肺機能検査なども可能なものを施行し総合的に判断します。

どんな治療をしますか?
こどもの喘息はダニ、ハウスダストなど環境因子により悪化しているケースが多く、室内環境整備、特に寝具、カーペットなどの清掃が重要です。薬物療法では抗アレルギー薬、気管支拡張薬、吸入ステロイドなどを重症度に応じて組み合わせて使用します。抗炎症療法において吸入ステロイドの効果は明白です。乳幼児喘息においてもおとなの喘息で使用される吸入ステロイド/β2刺激薬合剤の有用性が示唆されています。しかし副作用(特に小児においては身長抑制)を全く懸念せず長期間漫然と使用すべきではありません。特に高用量の吸入ステロイド使用はできるだけ短期間におさえたいものです。現在、吸入ステロイドの間欠的吸入療法の有用性なども検証されています。
アトピー性皮膚炎
1. アトピー性皮膚炎とは
アトピー性皮膚炎とは、痒みの強い湿疹ができる皮膚の病気であり良くなったり悪くなったりを繰り返します。なぜ起こるか?皮膚のバリア機能異常に環境要因、物理刺激などが加わって発症するようです。多くの方がアトピー性皮膚炎になりやすい条件、つまりアトピー素因をもっているといわれています。
2. どんな人がなりやすいの?
家族にアトピー性皮膚炎の方がいる、気管支喘息、アレルギー性鼻炎がある人などがなり易いといわれています。またアレルギー反応に関わるIgE抗体を体の中で産生し易い体質の方などもそうです。このような方は アトピー素因がある といわれています。
3. 皮疹に特徴はありますか?
多くの方が皮膚が硬く乾燥してザラザラしています。額、目の周り、首、四肢の関節、体幹部などによくみられます。左右対称性であることが多いです。湿疹は赤みを帯び乾燥が強いと皮膚が白い粉をふいたようになりポロポロと皮膚が剥がれ落ちます。これを皮膚科の医師は落屑と呼びます。また強い痒みにより何度も掻きむしっていると皮膚はごわごわして厚く硬くなります。このような状態を苔癬化といいます。
4. 悪化する原因は?
食物アレルギーに伴ってアトピー性皮膚炎が発症してきた方はアレルゲン食品の除去が大事です。また夏場の大量の発汗、冬場の乾燥も大敵です。また過度な洗顔や化粧品などの刺激も悪化させます。ダニ、花粉、ペットの毛などのアレルゲンも問題となります。学校、職場など社会生活での精神的ストレスも悪化の要因として対処が必要です。
5. 治療に関して

治療の原則として悪化する原因が明確であるなら原因を除去することを考えましょう。原因によってはすぐに対処できないこともありますので焦らずに!

外用薬
湿疹に対しては保湿剤などによるスキンケアとステロイド外用薬、タクロリムス軟膏などによる炎症制御が重要です。スキンケア外用薬はローション、クリーム、軟膏タイプなどを季節に合わせて使用感のよいものを選択することがポイントです。ステロイド外用薬は強さによりランクが分かれておりストロンゲスト~ウィークまで5段階に分かれています。炎症の強さ、使用部位を考慮し選択します。炎症がある程度落ち着いてきたらタクロリムス軟膏にスイッチすることもできます。タクロリムス軟膏はステロイドと違って正常の皮膚からは吸収されにくい性質を有しています。この性質を利点として使用します。ただし基本的留意事項があるため使用には注意が必要です。
内服薬
とにかく痒みの強い疾患です。抗ヒスタミン薬と呼ばれる内服薬で痒みを抑えます。アトピー性皮膚炎は掻くとよけいひどくなります。痒みの原因となるヒスタミンをブロックする抗ヒスタミン薬が第一選択となります。また抗ヒスタミン薬はヒスタミン受容体を不活化状態にすることも判明しています。抗ヒスタミン薬のみで改善しない場合、その他の抗アレルギー薬、ステロイド薬あるいは免疫抑制薬などが必要なこともあります。
6. プロアクティブ療法とは?
従来、皮疹が軽快した後は再燃した時にステロイド外用薬などを塗布する治療が行われてきました。これをリアクティブ療法といいます。しかし、最近では急性期治療後の寛解維持期にもステロイドやタクロリムス軟膏などを間欠的に塗布する方法がよりよい効果を発揮することが報告され注目されています。これをプロアクティブ療法といいます。連日塗布から間欠的塗布への移行は皮疹が十分改善してなければなりません。そのような場合にアトピー性皮膚炎のバイオマーカーであるTARCの測定も皮疹の改善の判定にとても参考になります。
食物アレルギー
蕁麻疹
蕁麻疹とは?

蕁麻疹とは膨疹や紅斑が皮膚に一時的に出現するものです。ほとんどの場合、痒みを伴います。突然、出現し24時間で跡形もなく消えてしまう、あるいは数日続いて何もしなくても消えてしまったりと訳のわからない皮膚病これが典型的な蕁麻疹と考えていいでしょう。
しかし蕁麻疹のなかには1か月以上持続する慢性蕁麻疹もあり、原因を特定できないケースが多いです(最近では自己免疫反応が関与する例があることも判明しています)。

蕁麻疹はアレルギーなの?

アレルギーを誘発するアレルゲンによって起こるタイプの蕁麻疹もありますが(原因となるアレルゲンが不明なことが多い)蕁麻疹の原因のすべてがアレルギーではありません。アレルギー以外の原因として寒冷刺激、振動や圧迫などの機械的刺激、また心理的ストレスなどが原因となることもあります。

日常生活でできる対策は?

蕁麻疹の起こる特定の食べ物や特定の条件(感染、運動、入浴、日光暴露、衣服、化粧品、職場環境、ストレスなど)がわかっている場合はできるだけ避けることです。また日頃から蕁麻疹が出た時の食べ物、行動、行為などを記録することも大事であり原因がわかることもあります。原因がわからない場合でも日常生活において以下の点に注意してください。

  • 熱すぎる風呂に入らない。
  • 肉、魚介類、などは新鮮なものを食べる。添加物、着色料の少ない食品を食べる。
  • 大量の汗をかく行動は控える。
  • 体をきつくしめつける下着などを着用しない。
  • 日光に長くあたらない。
  • 温度差の激しい生活は避ける(プール、サウナなど)。
  • 十分な休息をとりリラックスする。
蕁麻疹の治療薬は?

蕁麻疹は皮膚の肥満細胞から放出されるヒスタミンにより引き起こされる反応によることがほとんどです。蕁麻疹のタイプは様々ですが、どのタイプであってもヒスタミンの働きを抑える抗ヒスタミン薬が第一の治療薬となります。常用量で効果が出なければ増量します。また抗ヒスタミン薬以外の抗アレルギー薬も併用します。このような薬でたいていの症状はコントロールできます。しかし重症例ではステロイドや免疫抑制剤を使用することもあります。最も多く使用される抗ヒスタミン薬では以下の点に注意してください。

抗ヒスタミン薬使用のポイント
  • 効果がなければ漫然と同じ薬を続けるのではなく他剤へ変更を!
  • 抗ヒスタミン剤の眠気などの副作用出現には個人差が大きく影響します。
    最近では眠気のほとんどでないタイプの薬剤もありますので眠気がひどい場合には適宜、薬剤の変更を考慮しましょう!
蕁麻疹の新規治療薬について

患者さんの中には従来の治療薬では効果が乏しく治療に難渋する方もおられます。そういった方に期待される新規治療薬として抗IgE抗体(オマリズマブ)の保険適応が承認されようとしています。この薬剤はIgEがマスト細胞などの受容体に結合するのを阻害する作用をもち難治性の蕁麻疹に対して優れた治療効果が期待できます。すでに欧米では2014年に慢性特発性蕁麻疹に適応を取得しています。抗IgE抗体は本邦では平成21年から重症喘息に対して適応を取得しており高い治療効果が認められています。蕁麻疹に対しても期待をもてますが、一方で医療費も高額です。本邦において承認された場合、その使用の適否においても慎重に検討する必要がありそうです。

舌下免疫療法(スギ花粉、ダニ)について
当院ではスギ花粉症の治療法である舌下免疫療法を実施しております。

もはや国民病ともいわれる花粉症。毎年、スギ花粉のシーズンはつらい症状に悩まされている方は多いと思います。従来、花粉症に対しては内服薬、噴霧薬などが使用されることが多いと思います。しかし、なかなか症状が治まらなくて悩んでいる方も多いでしょう。

2014年10月より新たなスギ花粉症治療法であるシダトレンが保険適用となりました。このアレルゲン免疫療法は減感作療法とも呼ばれ、アレルギーの原因である「アレルゲン」を少量から投与することで、体をアレルゲンに慣らし、アレルギー症状を和らげる治療法です。アレルギー症状を治す可能性のある治療法と考えられています。

方法
  • 治療薬を2分間舌の下に保持した後、飲み込みます。
  • その後5分間はうがいや飲食を控えます。
服用期間
  • 増量期は2週間です。
  • その後は維持期になりますが3年間以上の服用が推奨されます。
副作用
  • 口内のイガイガ感、痛み、腫れ、かゆみなどがあらわれることがあります。
期待できる効果
  • くしゃみ、鼻水、鼻づまりの改善。
  • 目のかゆみの改善。
  • アレルギー治療薬の減量など

あくまでもスギ花粉症に対する治療法です。はじまったばかりの治療法であり注意点もたくさんあります。
詳細に関しては当院に御相談ください。

  • 院内はバリアフリーです

    ご高齢の方や車椅子、ベビーカー等でも安心してご利用いただけますよう院内はバリアフリーとなっております。

モバイルサイト

http://www.shinooka-clinic.com/

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